旅先で迎える夜に、その土地ならではの料理をゆっくり味わう時間。OND HOTELでは、武雄や嬉野で育った旬の野菜、近海の魚介、佐賀牛など、佐賀とその周辺の恵みを生かしたディナーをご用意しています。料理を手がける宮﨑修士シェフに、これまでの歩みや食材へのこだわり、OND HOTELで届けたい料理について聞きました。
地元食材を活かした自分らしい料理

高校卒業後に料理の世界へ入り、下関でフランス料理の基礎を学んだ宮﨑シェフ。その後は佐賀、福岡、伊万里、佐世保など、さまざまな土地で経験を重ねてきました。佐賀のセゾンドールではスーシェフを務め、福岡・西中洲のGohやDéfi Georges Marceau、Restaurant Georges Marceauでも研鑽を積んでいます。
料理人として歩む中で、次第に「自分の感性を生かした料理を届けたい」という想いが強くなっていきました。そんな折、料理人を探しているホテルがあるという知らせを受けたことが、現在料理長を務めるOND HOTELとの出会いにつながります。
武雄らしさを料理で表現したいOND HOTELと、地域の食材を生かした料理に挑戦したい宮﨑シェフ。双方の想いが共鳴し、現在のSUMIKAが生まれました。初めてホテルを訪れた際に感じた建物の美しさや、周囲に広がる豊かな自然も、武雄で料理を始める大きな後押しになったそうです。
お客様に佐賀の食材の豊かさを伝える

宮﨑シェフの料理は、その時季においしさを迎える食材を知ることから始まります。
武雄や嬉野で育った野菜をはじめ、佐賀や長崎など近隣で仕入れる魚介、佐賀牛を中心に使用。嬉野茶やレモングラスなど、この土地ならではの食材を取り入れることもあります。
時には生産者のもとへ足を運び、畑や周囲の環境を自分の目で確かめます。友人のシェフと産地を訪ね、そこで出会った食材から、新しい料理のアイデアが生まれることもあるそうです。
佐賀牛もコース全体のバランスを考え、脂の入り方や肉質を確かめながら選定しています。
料理を通して、県外から訪れるお客様にも佐賀の食材の豊かさを伝えることを大切にしています。
素材ごとに見つける、
いちばんおいしい表情

同じ魚介や野菜でも、それぞれの持ち味を生かす調理法は異なります。タコはやわらかく煮込み、イカはさっと炙る。根菜類はローストして甘みを引き出し、旬の野菜はスープやムースに仕立てるなど、素材の状態を見ながら火の入れ方や調理法を選んでいます。
一皿のおいしさだけでなく、コース全体の流れも大切にしています。味わいや食感、温度の変化を考えながら、前菜からメインまで心地よく楽しめる内容に整えます。盛り付けには有田焼や武雄の器なども取り入れ、料理の彩りと器の色や模様を生かしながら、目でも楽しめる一皿に仕上げています。
季節が変われば、
出会える料理も変わる

OND HOTELのディナーコースは、その時季ならではの味を楽しんでいただけるよう、およそ2か月ごとに内容を変えています。メニューを考える手がかりとなるのは、旬を迎えた食材や生産者との出会いです。産地で見つけた食材や交わした会話を思い返しながら、次の季節に届けたい料理を組み立てていきます。
連泊するお客様には、前日とは異なる内容のコースをご用意しています。季節や仕入れる食材によって料理が少しずつ変わるため、訪れるたびに新しい味わいと出会えることも、OND HOTELのディナーの魅力です。
OND HOTELを象徴する
一皿を目指して

宮﨑シェフが、今後OND HOTELを代表する料理として育てていきたいと考えているのが、魚介を使ったブイヤベースです。その日に仕入れた魚介を使うため、季節や水揚げの状況によって、使用する魚や仕上がる味わいも変わります。
佐賀と隣接する長崎の海の恵みを生かし、その日の食材に合わせて最もおいしい形に仕立てる。決まった味を繰り返すのではなく、その時々の魚介との出会いを楽しめる、OND HOTELらしい一皿を目指しています。
料理まで含めて、記憶に残る滞在を
食事を終えたお客様から、すべての料理がおいしかった、食事も素晴らしかったという声をいただくことがあります。コースの最初から最後まで楽しんでいただけたと感じられる言葉は、宮﨑シェフやスタッフにとって大きな励みになっています。
旅の記憶に残るのは、訪れた場所や過ごした時間だけではありません。その土地で出会った料理も、滞在をより特別なものにしてくれます。武雄や佐賀の旬を一皿一皿に仕立て、その土地の豊かさを料理で伝えること。宮﨑シェフが手がけるディナーとともに、OND HOTELで過ごす一日の余韻をゆっくりとお楽しみください。
宮﨑 修士|Shuji Miyazaki
1982年、佐賀県唐津市生まれ。
佐賀の「セゾンドール」でスーシェフとして経験を積み、地元食材を生かしたフランス料理の技術を磨く。その後、福岡・西中洲の「Goh」や「Défi Georges Marceau」、「Restaurant Georges Marceau」などで研鑽を重ねる。
●主な受賞歴
・2020年
「ルージェフォアグラレシピコンクール」入賞
「オランダ産仔牛料理コンテスト」準優勝
・2023年
「第5回日本コレ賞(Champagne Collet)」大賞受賞

